慰謝料など浮気で発生する様々な問題では名誉毀損の危険性も大いに考える必要がある

浮気というものは自分が心から信じていたパートナーに裏切られることになるわけですから、これによって受ける心のダメージはかなり大きいでしょう。不貞行為を働いたパートナーだけではなく、その浮気相手にも復讐したいと考えるのが普通です。

ただ、こうした復讐では名誉毀損などで逆に訴えられるケースもありますから、法に触れる復讐をするのではなく、あくまでも合法的に制裁を加えることを考えるべきでしょう。

パートナーの浮気で発生する慰謝料請求とはいったいどういうものか

浮気の問題で多く出てくるのが慰謝料請求というものです。この場合の慰謝料とは自分のパートナーに浮気をされたときに、パートナーとその浮気相手に請求できる損害賠償ということになります。では、どうして浮気をするとこの慰謝料請求ができるのでしょうか。

浮気はいわゆる不貞行為に該当するものですから、この行為を行えば、他人の権利を侵害したり損害を与えることになり、損害を賠償しなければならないと法で定められているわけです。この不貞行為は、法的に見れば精神的に損害を与える行為と解されています。

損害を受けた配偶者は、その加害者である不貞行為を行ったパートナーと、その浮気相手に対して損害賠償を請求することができるわけです。この精神的損害に対する金銭での賠償が慰謝料ということになります。ただし、慰謝料を請求するには相手から損害を受けたということを証明しなければなりません。

そして、この証明には裁判でも通用する確実な証拠が必要になります。

パートナーの不貞行為に対して行う制裁では大きなリスクをともなう場合がある

不貞行為を行ったパートナーと、その浮気相手に精神的な苦痛を受けたという理由で慰謝料を請求することはできますが、単純に金銭的な面で解決することができても、やはり人の心というものを抑えることは難しいでしょう。

信じていたパートナーに対してはもちろんですが、浮気をしていた相手に対しても何らかの制裁をしたいと考えるのが普通ではないでしょうか。ただし、あまりにも憎しみだけが先行して、法に触れるような制裁を行ってしまうケースも大いに考えられます。

これだけは避けたいものです。よくテレビのドラマなどでも、こうした不貞行為がテーマになる作品が多くあります。テレビドラマの中では不貞行為を行ったパートナーとその浮気相手に対して、精神的苦痛を受けた側が法律で許されないような制裁を加える内容も出てくることがありますが、これはあくまでもフィクションとして受け取れるわけです。

しかし、実際に法に触れるような制裁を、知らず知らずのうちに行ってしまう人も少なくありません。こうした場合、逆に名誉毀損として訴えられてしまう危険もあります。

浮気相手に対する制裁では名誉毀損にあたる行為も十分に考えなければならない

不貞行為を行った浮気相手に対して行う制裁で考えられるリスクとは、名誉毀損などで訴えられてしまうということです。この名誉毀損にあたる行為はいくつかありますが、それらの行為は知らないで行ってしまう場合が考えられます。

たとえば、浮気相手の職場へ不貞行為の事実を知らせるという行為です。これは浮気相手に対して社会的な制裁を加える行為になります。この行為は刑法で名誉毀損にあたってしまうわけです。いくら知らずにやってしまった場合でも、相手に名誉棄損で訴えられてしまうことも大いに考えられます。

このようなことで相手から名誉棄損で訴えられてしまえば、3年以下の懲役か禁錮、または50万円以下の罰金が科せられてしまうわけです。参考→嫁不倫離婚 ... アディーレ法律事務所

さらに民事上でも損害賠償請求が発生する可能性があります。パートナーの不貞行為という精神的な大ダメージを受けた上で、損害賠償を請求されるのではたまりません。十分に気を付けたいところです。名誉毀損ということでは、よく政治家などが不貞行為を行った場合、週刊誌などで大々的に報道されることがあります。

これは名誉毀損にあたらないのかという疑問もあるでしょう。しかし、これは例外という捉え方ができ、名誉毀損にはあたりません。

パートナーの浮気相手に対する制裁や慰謝料請求には十分に注意が必要

浮気相手に対して行う制裁で名誉毀損にならないように、少しぼかした内容で相手の勤める職場でビラなどをまく人もいます。この場合、そのビラの内容には具体的な文言は避けるわけですから、この行為自体は名誉毀損にはあたりません。

しかし、名誉毀損にはあたりませんが、刑法の侮辱罪が適用される可能性があります。この侮辱罪というものは名誉毀損よりもかなり軽いものになりますが、犯罪であることには変わりありませんから、これも十分に注意したいものです。

パートナーの浮気相手に対してつい感情的になってしまい、相手に脅迫行為を行ってしまう人もいます。たとえば、別れなければ家族や勤務先に知らせる、という内容を相手に伝える行為です。これは刑法の脅迫罪にあたってしまいます。

中にはそのような脅迫で、相手からお金を脅し取ろうとする人もいるかもしれません。この行為は不貞行為に対する慰謝料請求とは全く別なもので、行えば刑法の恐喝罪になってしまいます。怖いことは、慰謝料を請求するために内容証明郵便を相手に送っても、証明書の書き方によっては脅迫罪や恐喝罪で訴えられてしまう可能性も大いに考えられます。

慰謝料を請求するときには法律の専門家である弁護士に相談することが必要

浮気の場合の慰謝料請求は、不貞行為の確かな証拠があることが前提となります。慰謝料を請求するためには、浮気相手の氏名や住所などの基本情報が必要になり、慰謝料の支払いを求める内容証明郵便というものを相手に送るわけです。

しかし、前述したように、この内容証明郵便を送る際に、その証明書の書き方によっては脅迫罪や恐喝罪で訴えられてしまう可能性もあります。脅迫罪や恐喝罪で訴えられてしまうのが多いのは、証明書に余計なことを書いてしまうケースです。

ついつい感情に任せて書いてしまうと、名誉毀損や脅迫、恐喝になってしまう可能性があります。このような失敗をしないためにも、慰謝料請求には最初から弁護士に相談することが必要です。弁護士は法律のプロフェッショナルですが、こうした浮気や離婚に強い弁護士も多くいます。

それからこのような浮気に関しての慰謝料請求ですが、自分のパートナーが不貞行為を行っていた相手が結婚していた場合、話はもっと厄介になります。これはいわゆるダブル不倫と言われるもので、自分も被害者なのですが、浮気相手のパートナーも同じく被害者になります。

そうすると相手のパートナーが自分のパートナーに逆に慰謝料を請求するということも十分に考えられるわけです。やはりこうしたことも踏まえ、法律の専門家である弁護士への相談は必要でしょう。